ファーザー

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羊たちの沈黙のレクター博士の印象が強いアンソニー・ホプキンスが認知症を患う父親を演じている。

認知症を題材にした映画はたいてい、家族・医者・介護者など周りの人の目線で描かれるものが多いと思うが、この映画は、なんと、認知症である父親の目線で描かれているのがとても興味深い。

傍から見たら、妄想を見て暴言を吐いているようしか見えないことでも、本人にとっては、目に見える事実に対処しているだけなのだ。自分が自分でなくなっていく恐怖もどれだけのものだろう。

認知症に関する本もたくさん読んだが、映画でこうして見せられると、よりわかりやすく、身近に認知症の家族がいる私には、ある意味、とても勉強になった。それぐらい、アンソニー・ホプキンスの演技が真に迫っていたのだ。

娘の苦悩も理解できる。自分の生き方も模索しながら認知症の父を支える日々の辛さと父への愛情との狭間で疲弊していく。

後でインタビューを見たら、アンソニー・ホプキンスが、『この映画で演じていたのは、自分の若き日の父親の姿だったからやりやすかった』という内容のことを語っていたが、それでも鬼気迫る演技だったなあ。


本とドラマと生活と

ただでさえ出不精な50代主婦。 コロナ禍の中、家での時間を楽しむための必須のアイテム、本とドラマに救われる日々。 そこで得た感想をつらつらと残していこうかな。

2コメント

  • 1000 / 1000

  • みゆきち

    2022.12.11 08:37

    @はーい!観てね。。アンソニー・ホプキンスにびっくりでした。
  • 2022.12.11 08:24

    この映画も面白そうですね。確かに、認知症の人目線の映画なんて今まで観たことないです。ドキュメンタリーで、若年性アルツハイマーにかかった人の事がやってて、お話されてるのはみましたが。実際周りから見ているだけではわからない心の葛藤や不安が、その人の中に渦巻いているんだろうな・・・ この作品もきっと観てみます☺️